皆さんはお財布に三千円あったら何に使いますか?
三千円あれば色々な使い方ができます。
「人は三千円の使い方で人生が決まるよ」
この本は上記のセリフから始まります。
「三千円くらいの少額のお金で買うもの、選ぶもの、三千円ですることが結局人生を形作っていく、ということ」
祖母が主人公に話している内容ですが
それってどういう意味だろう?
とても気になって読んでみました。
この本はこんな方におすすめです!
- これからお金を貯めようと思っている人
- なかなか貯蓄ができない人
- 老後の生活を考え始めている人
- あるある!と共感しながら読みたい人
「三千円の使いかた」はどんな話なのか?
「三千円の使いかた」は三千円をどう使うかについて書いた本ではないんですよ〜
五人家族が直面するお金のことや暮らしのこと、結婚、どう生きていくかについて描かれています。
主な登場人物を紹介したいと思います!
- 御厨(みくりや)美帆 →独身で一人暮らし、お金や他のことについてもあまり考えずに過ごしてきたのんびりや
- 御厨 真帆→美帆の姉、結婚して専業主婦、三歳の女の子、テキパキ行動できて思ったことを言えるタイプ
- 御厨 智子→真帆と美帆の母親、割と人に頼るのが苦手で自分で抱え込んでしまうタイプ
- 御厨 琴子→真帆と美帆の祖母、すぐ近くに住んでいる。しっかりしていてご近所からは上品な可愛いおばあちゃんの印象
- 御厨 和彦→真帆と美帆の父親、口数が少なく子育て、家のことは妻任せ。家のことに無関心と思われている
それぞれの世代によく起こることや悩みが描かれているのでどの世代の方が読んでも共感しながら読める内容だと思います!
「三千円の使いかた」のおすすめポイント
この本がとても面白いと思ったポイントは
それぞれの家族の目線から話が書かれているところです。
第一話は独身で働いている次女の美帆の話ですが第二話は美帆の祖母琴子の目線で話が始まります。
私は短編小説集を買ってしまったのかと思いましたが美帆や真帆の名前が出てくるので祖母だと気づきました。(冒頭に御厨琴子と紹介していて苗字も書いてあるので私が気づかなかっただけなのですが…。)
第三話は姉の真帆の目線…というように父以外の家族の目線で話が描かれています。
娘たちの目線では肯定的な内容でも祖母からは否定的に見えていたり、娘たちの目線の母の見え方、祖母から見た嫁の見え方など一人の登場人物をそれぞれの目線から見て表現している点がとても面白いと思いました。
一人の人をみんなが同じように見たり感じたりするわけがなくて
そこがとてもリアルだと思います。
そして貯蓄、節約、結婚、離婚、友達関係、マイホーム、老後、病気…家族それぞれその年頃に抱えるお金の問題を取り上げています。
337ページほどなのにこれほどの内容を自然な話の流れで組み込んでいるのは凄いと思いました。
垣谷美雨さんの解説が面白い
この本の解説は垣谷美雨さんです。
昨年は映画化もされた「老後の資金がありません」の著者です。
「老後の資金がありません」も家族に起こるお金の問題を題材にした話ですが、この本を書いた垣谷美雨さんの解説が興味深かったです。
垣谷さんは解説の中でこの家族の中で一番気になる人物を挙げて理由を書いていますが、私が一番気になる人物は垣谷さんと違ったので違う見解を読めてとても面白かったです。
皆さんも読んだ後に一番どの登場人物が気になったか、なぜ気になったのかを思いながら解説を読むと面白いと思います!
まとめ
原田ひ香さんの「三千円の使いかた」を紹介させていただきました。
お金の使いかた、向き合い方にはその人の生き方が表れると言います。
私には子供が二人いますが二人が同じ額のお小遣いを手にした場合、全然違う使い方をします。
一人は全額使って欲しいものを買います。欲しいものは全部手に入ります。
もう一人は他に欲しいものができるかもしれないので全部使わずに少しづつ使います。買うのを見送ったものはなくなる可能性がありますが、次に欲しいものができた時には買うことができます。
兄弟でも全然違っていてこれから先の人生がどうなっていくのか興味深いです。
皆さんは三千円あったら何に使いますか?
改めて考えてみると面白いと思います!
最後まで読んでいただきありがとうございました。